メダカ日誌

メダカ販売店、小山メダカセンターの店主によるメダカのブログ
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観賞メダカの歴史(まとめ)
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    めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

    さて、このところ何回かに渡り「観賞メダカの歴史」について、個人的な歴史観も踏まえて少し足早ではありましたが、各時代ごとに取り上げて記してみました。
    こうして振り返って見ると、今、観賞メダカの歴史は、その創世記とも言える時代の真っ只中にあるとも感じられます。
    品種にしても、数年前からすると随分と豊富なバリエーションが誕生しています。
    一方で、最近では余りにもバリエーションが細分化され過ぎていたり、メダカの名前ばかりが乱立していたりと、混沌を極めている様相も一部であります。
    しかし、そういった事も、これから時代と共に人気の無いメダカは徐々にシーンから淘汰されていったり、メダカの品種名にしても「うさん臭い」名前は時代と共に排除されていく事で、無難かつ矛盾のない本来あるべき「品種名」へと、徐々にではあるかも知れませんが、良識あるメダカ愛好家諸氏により良い方向へと導かれていく事と信じています。
    又、この数年で観賞メダカは急発展しましたが、この発展は、金魚、錦鯉、熱帯魚などの、これまでの「観賞魚」の歴史の先に存在している事も忘れてはならないでしょう。
    20年ほど前から比べると、今の観賞魚業界は全体的に随分と下火になった感は否めないのですが、そんな中にあって発展を続けている「観賞メダカ」という存在は、観賞魚業界全体の中でも、かなり貴重な存在でもあるのです。
    そんな貴重な存在の「観賞メダカ」に、この先も益々注目が高まって行きそうですね!
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    | 観賞メダカの歴史 | 20:21 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
    観賞メダカの歴史(三色メダカ)
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      めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

      更紗メダカの形質に、斑メダカ(錦メダカ)の黒斑の形質を合わせ持つ事で、体色が「赤、白、黒」の三色に見えるメダカがあります。
      呼称としては、更紗(赤白模様)に錦(墨模様)が合わさったという意味から「更紗錦三色メダカ」、もしくはそれを略して単に「三色メダカ」とも呼ばれています。
      三色メダカも、更紗メダカと同様に透明鱗品種からの発展上に出現したメダカと言えます。
      当店では、やはり独自に系統を立てていた「更紗錦三色メダカ」を、更紗メダカとほぼ同時期の2011年以降から販売を開始しています。
      三色メダカも更紗メダカの場合と同様に、例え同じ系統の兄弟姉妹のメダカであっても、それぞれ1尾ごとに色模様が異なるので、それぞれ個体により観賞価値にも違いがあると言えます。
      したがってブリーディングを行う場合でも、単に同じ系統というだけでは余り意味がなく、交配に使う「個体の質」が大きく結果に作用すると言えるでしょう。
      どの改良品種にも言える事ですが、特に更紗メダカや三色メダカといった個体ごとの個性が表れ易い品種では、イマイチなメダカが沢山いる事よりも、たった1尾でも最高と思える1尾の方が、ある意味では、ずっと意味のある事だと言えそうです。
      この事が「理想の1尾」を追求するという意味であり、よく更紗メダカや三色メダカは「新世代のメダカ」だと言われる事がありますが、更紗や三色が他の品種よりも理想の1尾を追求する事に適しているというのも、新世代のメダカだと言われる所以のようです。
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      写真:更紗錦三色メダカ
      | 観賞メダカの歴史 | 19:09 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
      観賞メダカの歴史(更紗メダカ)
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        めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

        近年、非常に人気が高まっている観賞メダカの一つに「更紗(サラサ)メダカ」と呼ばれる体色に赤と白がランダムに入るメダカがあります。
        更紗メダカの形質は、ごく近年になってから知られるようになった形質で、基本的には透明鱗と呼ばれる形質の中から出現したものです。
        透明鱗メダカとは、学術的には(iL-1)もしくは(iL-2)と呼ばれる虹色素を欠失させる遺伝子を持ったメダカの事で、透明鱗メダカは、眼球や腹膜以外の部分の虹色素が少なく、又、エラ蓋が透けて赤く見える事も特徴です。
        この透明鱗の形質を持つ品種として、先に「朱赤透明鱗メダカ」や「琥珀透明鱗メダカ」と呼ばれるメダカが存在しましたが、これらの透明鱗品種を繁殖させていくと、稀に朱色が部分的に色飛びを起こす個体が出現する事があり、そういった個体の中から、更に色飛びと共に墨(黒色)の少ない個体を累代的に選抜交配を進める事で「更紗メダカ」の系統を立てる事ができます。
        更紗メダカは、透明鱗品種の発展上に出現したものですので、「どこで誰が最初に作った…」という事ではなく、同時期に複数の地域で幾つかの更紗メダカの系統が立てられたと言えるでしょう。
        又、更紗(サラサ)という呼称についても、金魚も含めて“和”の観賞魚の世界では、昔から赤白の魚の事を「更紗」と呼ぶ事が慣例になっています。
        ちなみに当店では、独自の系統立てを行っていた「更紗メダカ」の系統を2011年以降から販売を開始しました。
        尚、更紗メダカは、同じ系統の兄弟姉妹の個体であっても、それぞれに色模様が異なる為、それぞれに観賞価値にも差があるので、販売価格も1尾ごとに異なります。
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        | 観賞メダカの歴史 | 19:30 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
        観賞メダカの歴史(光沢メダカ)
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          めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

          近年の観賞メダカの中で特に人気があるメダカの一つに、幹之系統や螺鈿光系統、あるいはメタルタイプと呼ばれるメダカに見られるような「光沢メダカ」があります。
          光沢メダカは、普通種と同じ体形でありながら特有の光沢を持つメダカで、その特徴はメダカを上から見たときに確認し易くなります。
          又、光沢の表れ方には、同系統はもとより同じ兄弟姉妹のメダカであっても、それぞれに個体差がある事も知られています。
          この光沢メダカの形質が一般に知られるようになった経緯は、2006年に愛媛県の愛好家により飼育していたメダカの中から発見され、その後、発見者と親交のあった某販売店により2008年以後から「幹之メダカ」の名称で流通が始まった事で、一般に広く認知されるようになったようです。
          幹之メダカと同じような形質を持つというメダカとして、他に「螺鈿光メダカ」と呼ばれるメダカがありますが、螺鈿光メダカは2009年あたりからネット上を中心として話題になったようですが、それ以前(2001年?)には既に同形質が出現していたという話しもあり、このあたりの経緯は釈然としないようです。
          他方、幹之メダカ以前にも光沢を持つメダカが門外不出として密かに系統立てされていたという説もあり、最初の幹之メダカの発見が「斑メダカ」から出現したという発見者の話しなどから、その出現の元になった斑メダカは、実は門外不出として系統立てされていたメダカの「選別ハネ」であった可能性も無くは無い訳で、その門外不出の系統が螺鈿光であったかどうかも含めて、今となっては真相は闇の中といった感じです。
          幹之メダカと螺鈿光メダカの違いなどが、よく愛好家の間で論争になる事がありますが、両種にビミョーな違いがあったとしても、客観的に見ればどちらも同じような特徴のメダカである事は確かなので、品種としてはどちらも同じ品種と考え「光沢メダカ」とするのが無難だと言えるでしょう。
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          写真:青光沢メダカ

           
          | 観賞メダカの歴史 | 20:11 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
          観賞メダカの歴史(2011年以後)
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            めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

            皮肉な事ですが、観賞メダカの人気は2011年に発生した東日本大震災をきっかけとして、以前にも増して更に注目が高まったと言えるかも知れません。
            特に震災で直接的な被害があった地域で熱帯魚や海水魚を飼育をしていた人達は、水槽の破損などもあり、そういった魚の飼育を断念せざるを得ない人も少なくなかったようです。
            又、その後の電力不足の影響も深刻だったようです。
            ところがメダカの場合はヒーターを使わなくても飼育が可能ですし、ガラス水槽以外でも、プラ舟などの破損の心配が無い飼育容器でも飼育が可能という利点から、震災をきっかけに行き場を失いかけた多くの観賞魚ファンの注目を一気に集める事になった訳です。
            又、ちょうど改良品種のメダカに豊富なバリエーションが誕生してきたタイミングであった事も、メダカ愛好家の拡大に繋がったと言えるでしょう。
            2011年の東日本大震災以後、「観賞メダカ」という存在は、観賞魚業界全体の中でも、救世主的な存在になったと言っても決して大袈裟ではなさそうです。
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            | 観賞メダカの歴史 | 19:58 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
            観賞メダカの歴史(朱赤メダカ)
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              めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

              琥珀メダカの登場とほぼ同時期(2003年前後?)に、琥珀メダカと同系統か、もしくは近系統のメダカから、体色が朱赤色の個体が出現したようです。
              野生メダカに対しての赤化種として緋メダカがありますが、それと同じように、琥珀メダカに対しての赤化種が、この朱赤色のメダカであったと推測できそうです。
              この朱赤色のメダカは、後に某販売店から「楊貴妃メダカ」という商品名が付けられ2004年以後から流通が始まったようです。
              楊貴妃メダカは、そのセンセーショナルな名称と共に観賞メダカの歴史の中でも最大にヒットしたメダカの一つと言えると思います。
              しかし、本来は商品名であるはずの楊貴妃メダカという名称が余りにも有名になった事で、それがあたかも「品種名」のように捉えられる傾向がありますが、最近では楊貴妃メダカ以外のメダカからかも朱赤色のメダカが生まれる事も珍しくは無くなってきていますので、楊貴妃という名称はどちらかというと「系統名」と捉えるべきで、体色が朱赤色のメダカの品種名は、そのまま「朱赤メダカ」と呼ばれるようになってきているようです。
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              | 観賞メダカの歴史 | 19:35 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
              観賞メダカの歴史(琥珀メダカ)
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                めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

                観賞メダカの品種に「琥珀メダカ」と呼ばれる赤茶色の体色をしたメダカがあります。
                似た表現のメダカとして黄金メダカがありますが、黄金メダカが「黄色っぽい茶褐色」であるのに対して、琥珀メダカは「朱色っぽい茶褐色」のメダカだと言えます。
                又、流通し始めた時代も、先に黄金メダカ(2001年以後?)があり、その数年後に琥珀メダカが登場している事から推測すると、琥珀メダカの元になった個体は黄金メダカの個体差からの一型であった可能性もあるかも知れません。
                ちなみに琥珀メダカという呼称は、関東在住の某プロブリーダーにより発案され、その後、その方と当時は親交があった某販売店から同名称で2004年以後から流通し始めたようです。
                (※.歴史や由来は諸説あります。)
                琥珀メダカは、色々な観賞メダカが登場した今となっては決して派手なメダカとは言えないかも知れませんが、他の品種には無い独特の魅力があり今でも人気の高いメダカと言えそうです。
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                | 観賞メダカの歴史 | 19:43 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
                観賞メダカの歴史(2000年代初頭)
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                  めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

                  2000年代初頭は「現代観賞メダカ」の流行の“ハシリ”とも言える時代で、変異種のメダカを自分で交配させる本格的な愛好家や、自家生産したメダカを販売するような、今で言うところの「メダカ専門店」が登場し始めたのもこの頃からかも知れません。
                  観賞メダカの流通の広がりが、他の観賞魚と少し違ったのは、もともと観賞魚を生産していたり販売していた所以外から、思わぬ広がりがあった事だと言えそうです。
                  例えば関東地方では「皐月(サツキ)」と呼ばれるツツジ科の花木(栃木県の鹿沼市の花でもある…)を扱う専門店などでも観賞メダカを扱っていたりもしたので、そういった所からも愛好家の拡大に繋がったようです。
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                  | 観賞メダカの歴史 | 20:01 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
                  観賞メダカの歴史(黄金メダカ)
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                    めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

                    野生メダカ以外の、緋メダカ、青メダカ、白メダカをごちゃ混ぜにした、いわゆるミックス状態で繁殖させていると、野生メダカの体色に近い茶褐色のメダカが生まれる事があります。
                    そういった茶褐色のメダカの色合いは個体により「濃い、薄い」がさまざまですが、時折、その中で緋メダカと野生メダカの中間的な「黄色っぽい茶褐色のメダカ」が出現する事があり、観賞メダカでは「黄金メダカ」と呼ばれる事があります。
                    黄金メダカは今ある観賞メダカの中では比較的古いメダカで、2000年代始め頃から流通し始めたようです。
                    当時の黄金メダカは、名前の派手さとは裏腹に実際には余り金色には見えないメダカでしたが、まだその頃は観賞メダカのバリエーションも少なく素朴な時代だった事もあり、愛好家の間での注目度は高かったようです。
                    しかし、その後はより鮮やかな観賞メダカが登場するようになり、それと共に黄金メダカの人気も下火になった事で、最近は養魚家が作っても売れないので流通量も少なくなってきているようです。

                    写真:黄金メダカ(ヒカリ体形)
                     
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                    観賞メダカの歴史(ヒカリ体形メダカ)
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                      めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

                      前記したダルマメダカもそうですが、近年の観賞メダカ(改良品種メダカ)には色々な変異種が見られますが、その殆どの“元ネタ”となった形質は、実は最近になって発見されたのではなく、もともとかなり古くから生物研究(多くは遺伝学)の目的の為、一部の研究施設内でのみ系統保存がされていたようです。
                      そういった形質の一つに、観賞メダカで言う「ヒカリ体形メダカ」があります。
                      ヒカリ体形メダカとは、学術的には「Da(double anal fins)」と呼ばれる形質で、Daをホモに持つメダカ(Da/Da)は尾ビレが菱形になり同時に尻ビレが背中側にも表れる事や、Daは不完全優性である事が1978年に生物学者の富田英夫氏により発表されています。
                      その後、これらの変異種は1990年代に入ってから、某研究機関から市民講演向けの教材として配布された事があった為、それをきっかけに現在では観賞メダカの一つとして一般でも流通するようになったようです。
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