メダカ日誌

メダカ販売店、小山メダカセンターの店主によるメダカのブログ
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背骨曲がり(遺伝子wy)
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    めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

    〈背骨曲がり、遺伝子wy〉
    脊椎が波状に湾曲したセムシメダカWavy(wy)、これも体型変異メダカの一種ですが、観賞メダカでは奇形として扱われ嫌われる形質です。セムシメダカは普通体型に対して劣性の形質で、セムシを発現させる遺伝子wyは常染色体上に位置し、通常遺伝します。
    「ヒカリメダカ同士の交配は背骨曲がりになる」と言われる事がありますが、これは正確ではなく、セムシ遺伝子wyとヒカリ体型を発現させる遺伝子Daには連関性がなく、それぞれの遺伝子は独立して遺伝をします。セムシ因子wyの発現には強弱がある為、交配に使う親メダカの選抜時に、軽度の背骨曲がりを見逃してしまうと、例えそれが軽度の背骨曲がりであっても、そのメダカは遺伝子wyをもっている為、次の世代にwyが遺伝してしまいます。
    メダカの背骨が曲がるのは、遺伝による理由だけとは限りませんが、もし、生まれてきたメダカにセムシが多いというのであれば、それは親メダカがセムシを発現していなくても、wy因子をヘテロにもっていたか、もしくは、発現していたが、それが軽度の背骨曲がりであった為に、選抜時に見抜けなかった可能性が高いと言えます。
    近年、メダカの奇形と遺伝の関係についての無理解や、安易な理由での変異個体の交配により、観賞メダカの中に、背骨曲がりをはじめとする奇形個体が増加傾向にあります。珍しい形質をもっているというだけで、背骨の曲がったメダカを平気で見せびらかしている人もいるようですが、これは考えものです。
    観賞メダカの文化構築と発展の為にも「奇形メダカは、つくらない、殖やさない」ことが大切と言えるでしょう。
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    写真:遺伝子wyを持つメダカ
    | メダカの遺伝 | 19:37 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
    ダルマ体型(遺伝子fu)
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      めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

      〈ダルマ体型、遺伝子fu〉
      脊椎が部分的に融合して脊椎が短くなる体型変異種チヂミメダカfused(fu)、観賞メダカでは「ダルマ(体型)メダカ」とも呼ばれています。
      ダルマ体型は、普通体型に対して劣性の形質で、それを発現させるfu因子は常染色体に位置し、メンデルの法則に従って遺伝します。しかし、その発現の度合いには強弱があり、観賞メダカでは、発現の弱い(脊椎融合の少ない)個体は、しばしばショートメダカあるいは半ダルマなどとも呼ばれます。又、卵からフ化するまでの発生温度が高い方が、ダルマ体型の発現度と発現率が共に高まるとされていて、その境は28℃だといわれています。
      ダルマ体型の交配において厄介な事の一つが、fu因子には対立遺伝子が異なるタイプが、確認されているだけでも(fu‐1)〜 (fu‐6)と複数あり、それらは見た目だけで判別する事が困難な点です。つまり、同じ品種(体色)とされるダルマメダカであっても、fu遺伝子のタイプが異なる可能性もありうるという訳です。当然、fu遺伝子のタイプが異なるペアからは、いったんは発現率が少なくなってしまいます。
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      | メダカの遺伝 | 19:14 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
      ヒカリ体型(遺伝子Da)
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        〈ヒカリ体型、遺伝子Da〉
        常染色体に位置する遺伝子Daをホモにもつメダカ(Da/Da)は、背ビレが尻ビレと同じ形になり、尾ビレは菱形となります(double‐anal‐fins)。観賞メダカの品種にみられる、通称「ヒカリ体型メダカ」と呼ばれているものがそれです。
        普通体型のメダカとヒカリ体型のメダカを交配して生まれるF1は、遺伝子Daをヘテロ(Da/+)にもっていますが、このようなメダカは、通常のメダカよりも背ビレの基部が大きく、軟条数は10本前後(普通個体は6本)となります。これは、遺伝子Daが優性でも劣性でもなく「不完全優性」である為です。不完全優性の遺伝子は、メンデルの法則に従って遺伝しますが、遺伝子型がヘテロになると中間的な表現型になります。
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        写真:遺伝子Daをホモにもつ通称「ヒカリ体型メダカ」
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        写真:普通の背びれ(軟条数は6本)
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        写真:遺伝子Daをヘテロ(Da/+)にもった背びれ(軟条数は10本前後)
        | メダカの遺伝 | 18:52 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
        体色変異の遺伝子型(白メダカ)
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          〈白メダカの遺伝子型〉
          白メダカ(br)の遺伝子型はbbrrで、黒色素と黄色素を支配する遺伝子が共に劣性ホモになります。
          優性ホモ型の黒メダカ(BBRR)と白メダカ(bbrr)を交配すると、F1世代の表現型は全て黒メダカとなりますが、F2世代では、黒色、青色、緋色、白色、の各体色が、9:3:3:1に分離して現れます。これは、各遺伝子が独立の法則に従う為です。
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          | メダカの遺伝 | 19:31 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
          体色変異の遺伝子型◆淵劵瓮瀬)
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            〈ヒメダカの遺伝子型〉
            ヒメダカの表現型はbRで、遺伝子型には、(bbRR)と(bbRr)があります。どちらの遺伝子型も、黒色素の遺伝子は劣性のホモで、緋色の遺伝子型には優性ホモのRR型とヘテロのRr型があります。劣性ホモの黒色素は表現されないが、R遺伝子は優性なので黄色素は十分に表現する為、体色が緋色になる事がわかると思います。
            黒色素を支配する遺伝子(B、B′、b)は常染色体にありますが、緋色を支配する遺伝子Rとrは性染色体にあり、優性のR遺伝子はオスのY染色体、白色を支配する劣性のr遺伝子はX染色体に位置し、緋色は「限性遺伝」をする、とされています。これを利用して、ヒメダカの中からオスは緋色の体色のもの、メスは体色の白いもの(白メダカ)を選抜し、同じようにF2、F3、F…、と繰り返し選抜繁殖させていくと、白メダカならば全てメス、ヒメダカならば全てオスの系統ができる、とされています。
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            | メダカの遺伝 | 19:35 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
            体色変異の遺伝子型
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              めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

              メダカには、野生型の黒メダカの他にも、体色の違う体色変異種があることが知られています。近年では、さまざまな体色(品種)のメダカがありますが、代表的な、青メダカ、白メダカ、ヒメダカ、の遺伝子型に注目してみたいと思います。
              〈青メダカの遺伝子型〉
              表現型がBr、青メダカと呼ばれる体色変異種です。青メダカは、黒色素は十分に表現していますが、黄色素は殆ど表現していない為、体色が青っぽく見えるのであって、実際には、青色素を持っている訳ではありません。
              青メダカの遺伝子型は、(BBrr)(BB′rr)(Bbrr)です。
              ここで注目したいのが、黒色素を支配するB、B′、b、の各遺伝子は優性を表現する組み合わせになっていますが、黄色素を支配するRとrの遺伝子が、どの組み合わせも、劣性のホモrrになっている点です。

              …次回に続きます。
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              | メダカの遺伝 | 19:21 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
              遺伝子型(黒メダカの場合)
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                〈実際の遺伝子型〉
                実際のメダカの体色は、黒色素胞、黄色色素胞、白色素胞、虹色素胞により表現されています。その為、それぞれの色素を支配する遺伝子の違いと組み合わせにより、メダカの体色が決定します。
                〔黒メダカの遺伝子型〕
                表現型がBRと呼ばれる黒褐色のメダカ(いわゆる黒メダカ)の実際の遺伝子型は、BBRR、BBRr、BB′RR、BB′Rr、BbRR、BbRr、と複数の遺伝子型がある事が確認されています。B、B′、b、はメラニンと呼ばれる黒色素を支配する遺伝子で、これらは常染色体に位置する複対立遺伝子です。優劣関係はB>B′>bとされています。
                Rとrは黄色素を支配し、性染色体に位置する対立遺伝子です。優劣関係はR>rです。
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                | メダカの遺伝 | 19:53 | - | - | - | - | ↑PAGE TOP
                独立の法則
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                  〈独立の法則〉
                  例えば、体色と体型の2つの点が異なるメダカの交配を考えてみます。
                  オスの親メダカは緋色の普通体型(aaBB)、メスの親メダカは黒色のダルマ体型(AAbb)だと仮定します。
                  この交配により生まれるF1の遺伝子型はAaBbとなり、遺伝子AとBが優性の為、全てのF1が黒色の普通体型となる事が予測されます。そして、F1同士の交配により生まれるF2世代では、遺伝子型の組み合わせにより、黒色の普通体型:黒色のダルマ体型:緋色の普通体型:緋色のダルマ体型、の比率は、9:3:3:1になります。
                  このように、体色や体型がそれぞれ独立して次の世代に遺伝する事を「独立の法則」といいます。この事から、普通種のヒメダカと黒ダルマを交配して緋ダルマ(オレンジダルマ)の作出を狙う場合、緋ダルマは、F2で1/16の割合で出現する事が予測できます。ただし、これは理論上の話しであり、実際の交配では必ずしもこの通りの数値になるとは限りませんし、「ただ出現した」のと 「良魚の作出」とは異なります。
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                  検定交雑
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                    〈検定交雑〉
                    何かメダカを交配させるとき、交配に使うメダカは、いわゆる純系と呼ばれるような、系統がはっきりしているものでなければ、予測とは違う結果になってしまいます。
                    例えば、予測に反して劣性の形質がF1で現れた場合、その親メダカは、すでに劣性の遺伝子を持つヘテロ個体であったという事になります。逆にこの性質を利用して、劣性の遺伝子を持っているのか不明なメダカに、すでに劣性形質を表現しているメダカを交配させる事により、遺伝子構成を判明させることもできます。遺伝子構成の不明なメダカをA―、劣性形質を表現しているメダカをaaとすると、この交配の結果、もしF1で優性形質のメダカばかり生まれてくるのであればA―は優性のホモAAであり、逆にF1の中に劣性の形質を表現するメダカが生まれてくればA―はヘテロのAaである事が解る訳です。このような交配を「検定交雑」といいます。
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                    分離の法則の補足
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                      めだか販売店、小山メダカセンター店主のブログです。

                      〈分離の法則の補足〉
                      メンデルの分離の法則とは、要するに、優性と劣勢を交配すると、F2世代で1/4が劣性になる、というものです。
                      具体例として、AAを黒メダカ(優性)、aaをヒメダカ(劣性)に置き換えて考えてみるとします。まず、F1世代ではヘテロのAaとなり、見た目は優性の黒色(野生型)となります。そしてF1同士を交配して生まれてくるF2では、4尾のうち1尾の割合で劣性のホモaa、つまりヒメダカが生まれてくる訳です。
                      では、F1同士の交配ではなく、F1世代のAaと劣性の親であるヒメダカaaの戻し交配について考えてみると、生まれてくるBF1世代では、Aa:aa=1:1となり、黒色のメダカとヒメダカの生まれてくる比率は半々となる事が解ると思います。
                      今回は劣性形質をヒメダカとして考えてみましたが、例えばそれをアルビノメダカに置き換えてみるなど、分離の法則を理解する事により、ある程度の結果を予測した交配も可能になると思われます。
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